“イワンの馬鹿”として
石巻かほく 『つつじ野』
平成17年4月30日掲載記事(最終回)
「正直、こんな事を続けて、何になるんだろうって思うときもあるよ…」。
これは、先日お会いした、環境NPO団体代表の方の口からポロリと漏れた言葉である。この団体は、山林の保水力確保や肥沃な養分を海へ注ぐべく、広葉樹を植栽する活動を長年続けてこられている。
恐らくは、結果を知ることはできない。でも、将来の為に黙々と活動を続けていく。自分自身もいつまで続けられるかは分からない。あとを引き継いでくれる人はいるのだろうか。この方の立場に立ってものを考えてみると、そこには強い信念と忍耐力が必要な事に気づく。
ローカル・マニフェスト推進運動と市政公開討論会。市長、市議立候補者と十七万市民を相手に、八十名そこそこの団体が挑んだ今回のアクション。これを当事者の方と世間はどう評価しているのだろうか。私の耳に届く範囲では、批判八割、賞賛二割といったところだ。
討論会の開始前、開場が遅いと怒鳴られたメンバー。配ったアンケートを投げつけられたメンバーもいる。そして、私も含め数多くのメンバーのもとに様々なご批判が寄せられた。
しかし、あえて言うが、我々は何ひとつ間違ったことをしていない。政治をより良いものにしていきたい、常にその真義に照らし合わせながら行動してきた。もちろん、今回の一連の動きで全てを終わりにするつもりはない。何年かかろうが、主張と活動を繰り返していくことこそ、道を切り開く唯一の手立てである。世の中にひとつくらいは、こんな青臭い主張をする団体がいても良いと思う。
来月、急逝した友人Nの一周忌を迎える。私は彼の墓前で、きっと、こう言うだろう。
「ちょっとだけ、風が吹いたよ」と。
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